スーダンのアカシアの樹液は、米国の包括制裁をただ一つだけ通り抜けた——「代わりがきかない」の作り方
米国の包括制裁を、ただ一つだけ通り抜けた産品がある 1997年11月、米国はスーダン産のあらゆる物品とサービスの輸入を禁じた。情報や報道資料以外に例外はないはずだった。ところが実際には、その後ほぼ17年にわたって、たった…
112 reports · 世界の国と地域から
米国の包括制裁を、ただ一つだけ通り抜けた産品がある 1997年11月、米国はスーダン産のあらゆる物品とサービスの輸入を禁じた。情報や報道資料以外に例外はないはずだった。ところが実際には、その後ほぼ17年にわたって、たった…
カナダの商業ラジオは、流す曲の割合を法律で決められている。ポピュラー音楽のうち35%以上は「カナダ産」でなければならない。好みの話ではなく、免許の条件だ。 この仕組みがおもしろいのは、「国産を増やそう」という曖昧な願いを…
世界でいちばん森が残っている国はスリナムだ。国土の約93%が熱帯林で、その大半が伐採も採掘も農地転換も受けていない原生林。蓄えている炭素は9億トンを超え、排出より吸収が多い「炭素の吸収源」として機能している世界3か国のう…
世界で一番おもしろい「改訂履歴」は、カメルーン西部の町フンバンに残っている。1896年から1918年までのあいだに、ひとりの王が自分たちの言語を書くための文字を、6回も7回もつくり直した。初版は465個の絵文字。最終版は…
世界で唯一、通貨をゼロにした経験を持つ国が、いま「通貨に縛られない決済網」を持っている。カンボジアの話だ。自国通貨が信用されないという最大の弱点を、消そうとするのではなく設計条件として受け入れたら、結果として近隣国や中国…
他人の森に入ってブルーベリーを摘み、それを売っていい スウェーデンで一番面白い仕組みは、森の入口にある。私有地であっても、誰でも歩いて入っていい。野生のブルーベリー(正確にはビルベリー)やコケモモ、キノコ、花を、地主に断…
ブルンジでは、太鼓を叩くのに国の許可がいる。2017年10月20日の大統領令で、太鼓隊は文化省に登録することが義務づけられ、公式行事の外で演奏するには省の許可が必要になった。私的なイベントで叩いてもらいたい主催者は、1日…
スイスで一番面白いのは時計でもアルプスでもない。値札を、決める人の手が届く場所に置いてあるという設計だ。ゴミを捨てる瞬間、家を建てる瞬間に、コストが目の前にある。そして「そこがずれた時に何が起きるか」まで、この国は実例で…
アフリカ映画の最高賞は、海を持たない内陸国の首都で決まる。ブルキナファソのワガドゥグだ。2025年3月1日、第29回FESPACO(ワガドゥグ全アフリカ映画・テレビ祭)の最高賞「エタロン・ドール・ド・イェネンガ(イェネン…
シリア北部アレッポの石鹸産業は、内戦で工場をほぼ全部失った。それでも「アレッポ石鹸」という商品は市場から消えなかった。この産業の価値が、建物ではなく職人の手と「アレッポ」という地名に載っていたからだ。手は国境を歩いて越え…
2026年1月1日、ブルガリアがユーロを導入して、ユーロ圏21番目のメンバーになった。面白いのは換算レートだ。1ユーロ=1.95583レフ。この数字は導入にあたって新しく計算されたものではない。ブルガリアが1997年から…
2026年1・2月期の統一発票くじで、台湾・屏東県のファミリーマートで切られた39台湾ドルのレシートが、最高賞の1,000万台湾ドルを当てた。買ったものはお茶2本。台中のPX Mart(全聯)では、豆腐と豆乳に65台湾ド…
ブルネイという国は、1967年から今日まで、自国の金融政策を自分で決めていない。決める力を奪われたのではなく、「シンガポールが決めたものに乗る」という選択を、59年間続けている。 そしてブルネイの中央銀行が公表している数…
世界でいちばん電気を安く売っている民間の電力会社は、ヨーロッパの平野にも、中国の工業地帯にもない。タジキスタン東部、標高数千メートルのパミール高原にある。平均で1kWhあたり3.25米セント。運営に関わるアガ・カーン開発…
サンパウロ州では、レジで「レシートをください」と頼むと、その店が納めた税金の一部が自分の残高に戻ってくる。おまけに毎月、最高賞金100万レアルの抽選券までついてくる。景品めいた制度に見えるが、これは州の税収を本気で増やし…
世界でたった一か所しか採れない鉱物を持っている国がある。タンザニアだ。タンザナイトという青紫の宝石は、キリマンジャロの麓にあるメレラニ(ミレラニ)の丘陵でしか産出しない。米国宝石学会(GIA)の記述によれば、その産地は2…
ボツワナでは、一年でいちばん乾いた季節に水が満ちる ボツワナ北部のオカバンゴ・デルタは、雨の降らない乾季に洪水が来る。雨季だからではない。半年前によその国に降った雨が、ようやく歩いて到着するからだ。ユネスコもこの「乾季に…
タイでは、電話番号がそのまま「口座の住所」になっている タイで一番面白いものは、寺院でも屋台でもなく、お金の宛先の書き方だ。この国では、銀行口座を指すのに口座番号を使わない。自分の携帯電話番号か国民IDの番号を、銀行口座…
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人口1,620人の島が、自国の1,200倍の海を「売らずに稼ぐ資産」に変えた。南太平洋の小国ニウエが設計した仕組みは、小さなプレイヤーが資源を守りながら収益を生む型として、そのまま使える。 ニウエがやったこと──EEZ全…
ラテン文字とキリル文字で、形が同じ文字は7つしかない ボスニア・ヘルツェゴビナの車のナンバープレートには、A・E・J・K・M・O・Tの7文字しか使われない。この7文字は、ラテン文字とキリル文字のどちらで読んでも形がまった…
酸素が3〜4割少ない土地で、チベット人の血は濃くない これがこの話で一番面白いところだ。チベット高原は平均標高4,500mを超え、空気中から取り込める酸素は平地より3〜4割少ない。そこに人が住んでいる。一時的にではなく、…
今日の一番面白い発見はこれだ。ボリビアは、国の重心をわざと二つに割っている。行政・立法・選挙の各機関が置かれる「政府所在地」はラパス、憲法上の首都で司法の座はスクレ。しかも最大都市で工業の中心はどちらでもなく、東部の熱帯…
世界でいちばん割り切りのいい通貨設計をしている国のひとつが、東南アジアの東端にある。東ティモールだ。この国は米ドル紙幣をそのまま使いながら、硬貨だけは自分で作っている。しかも「どの額面を硬貨にするか」の判断が、驚くほど実…
今日いちばん面白い発見から書く。ブータンは、夏の増水期に余ってしまう水力発電をビットコインの採掘に回し、2023年までに暗号資産1億ドル分を売却して、公務員の給与を倍にした。結果、公務員の離職が減った。国土3万8,394…
トーゴのクロト(Kloto)地方の木彫り師たちには、「結婚の鎖」と呼ばれる代表作がある。二人の人物像が輪でつながっているのだが、その輪も人物も、たった一本の木材から彫り出されている。接着していない。組んでもいない。最初か…
バミューダの家は、屋根で水を飲んでいる。あの白い階段状の屋根は観光写真のための意匠ではなく、法律が要求する集水装置だ。この島には川がなく、淡水の湖もない。だから水道を「引く」のではなく、家一軒ずつに「建てさせた」。 屋根…
今日いちばん面白かった数字を先に出す。トンガの陸地面積は747km²。ところが排他的経済水域(EEZ)は659,558km²で、世界で40番目に大きい。陸の約880倍の海を受け持っている国だ。島は171、うち人が住むのは…
西アフリカのベナンに、湖の上に浮かぶ町がある。住民およそ2万人。アフリカ最大級の湖上集落で、道路は一本もなく、移動はすべて舟だ。名前をガンビエという。 面白いのは、なぜ彼らがそこに住んでいるかだ。景色でも漁の便でもない。…
世界で唯一、プラスチックの硬貨が日常的に流通している場所がある。沿ドニエストル共和国。モルドバとウクライナのあいだに細長く伸びる、どの国からも国家として承認されていない土地だ。 2014年8月22日、沿ドニエストル共和国…
ベリーズは、国の借金を「海を守る約束」に交換した 2021年11月、中米のベリーズは自国の対外債券をまとめて買い戻した。額面5億5,300万米ドルを、1ドルあたり55セントで。残ったのは3億6,400万ドル。国の債務はG…
トリニダード・トバゴでは、音楽の一年が12月26日に始まる。ボクシングデーから電波はソカとカリプソに切り替わり、2月ごろのカーニバルまでの数週間、アーティストは「その年の一曲」を持って無数のフェテ(パーティー)を回り、生…
ベルギーは1869年、世界で最初に「格安の通勤定期券」を発明した国だ。面白いのは、その動機がまったく労働者思いではなかったことにある。政府が安い定期を配った理由は、労働者を助けるためではなく、労働者を都市に来させないため…
チュニジアは、オリーブオイルの輸出で世界2位の国だ。国際オリーブ協会(IOC)の集計では、2024/25シーズンの世界輸出の27.9%、22万6472トンを1国で占めた。スペインに次ぐ2位で、イタリアより上である。それな…
今日の一番面白い発見はこれだ。ベラルーシの都市には、14〜15世紀に「マクデブルク法」と呼ばれる自治特許状が与えられていた。ドイツ諸都市の法を基礎に、大公や国王がブレスト、フロドナ(グロドノ)、スルツク、ミンスクといった…
イスタンブール市の公式サイトに、他人の水道代とガス代が並んでいる。誰でも1件選んで、その場でカードで払える。名前は表示されない。あるのは口座番号と金額だけだ。91リラの小さなものから2,499リラのものまで、支払い待ちの…
カリブ海の東の端、面積430平方キロメートルほどの小さな島国バルバドスが発行する国債には、ほかの国の債券にはない一行が入っている。「大きな災害が起きたら、返済を2年間止めてよい」。しかも、止めるかどうかを債権者と交渉する…
トルクメンの手織り絨毯は、西洋では長いあいだ「ブハラ絨毯」と呼ばれてきた。だがブハラはウズベキスタンの都市で、織り手の土地ではない。集荷され、売られた場所の名前が、作った人の名前を上書きしてしまったのだ。僕がトルクメニス…
バングラデシュには、洪水が来ると畑ごと浮き上がる農地がある。土に植えるのではない。水面に、厄介者の水草であるホテイアオイを厚く積み上げ、竹を渡して筏(いかだ)状の苗床をつくり、その上で野菜を育てる。地元では「ダップ(dh…
世界でいちばん資産の持ち方がうまい国は、たぶんツバルだ。陸地は全部合わせて約26平方キロメートル。いちばん高い場所でも海抜4.6メートル。人口は2022年の国勢調査で10,643人。それなのにこの国の収入の柱は、その26…
バーレーンで一番面白い事実から始めよう。青銅器時代、この島にあったディルムン文明の商人たちは、自分専用の分銅をつくらなかった。彼らが使った重さと長さの単位は、隣の南メソポタミアのものではなく、はるか東のインダス文明のもの…
ウガンダ西部には、本名とは別に「もう一つの名前」を持つ習慣がある。エンパアコ(Empaako)と呼ばれる名づけの仕組みで、バトーロ、バニョロ、バトゥク、バニャビンディ、バタグウェンダといった人々が、季節や時間、氏族に対応…
中央銀行がつくるデジタル通貨(CBDC)を、実験ではなく国全体で最初に走らせた国はどこか。中国でもスウェーデンでもない。カリブ海のバハマだ。2020年10月20日、バハマ中央銀行は「サンドダラー(Sand Dollar)…
ウクライナでは、スマホの中に入っているパスポートが、紙のパスポートとまったく同じ法的効力を持つ。「デジタル版もありますよ」という話ではない。2021年8月23日から、法律でそう決まっている。ウクライナ政府は、これを世界で…
アゼルバイジャンには、建物に入ると15の政府機関と30の民間企業が同じフロアに並んでいる場所がある。パスポートも、公証も、各種証明も、そこにいる別々の組織の担当者が、同じカウンター列で処理する。名前は「ASAN」。アゼル…
アラブ首長国連邦の政府職員は、いまこの瞬間、週4日しか働いていない。ドバイ政府が走らせている「Our Flexible Summer(フレキシブルな夏)」は2026年6月29日から9月10日まで。金曜を丸ごと休みにするか…
ドイツ鉄道が「もう儲からない」と畳んだ夜行列車事業を、隣の小国が寝台車ごと丸ごと買い取って、十年で欧州最大の夜行列車会社になった。オーストリアの話だ。この国を調べていて一番面白かったのは、観光名所でも音楽でもなく、「他人…
イギリスが洋上風力で世界2位まで来た理由のうち、いちばん効いているのは風の強さでも技術でもない。海底の持ち主が、最初から一つに決まっていたことだ。イングランド・ウェールズ・北アイルランドの沖合12海里までの海底は、その大…
世界のどこかの国が新しいルールを試すとき、その原型はたいていオーストラリアにある。しかも同じ国が、30年以上にわたって「世界初」を出し続けている。これは偶然ではなく、そういう国のつくりになっているからだ。今日はその仕組み…
アメリカ合衆国政府は、自分がつくったものの著作権を持つことができない。これは比喩ではなく、条文にそう書いてある。だから NASA が撮った惑星の写真も、USGS がつくった地形図も、政府機関の分厚い報告書も、生まれた瞬間…
人口約300万の小国アルメニアは、世界で唯一、チェスを小学校の「必修科目」にした国だ。しかもただの授業ではない。体育やクラブ活動ではなく、算数や国語と並ぶ正規の学科として、2011年から全国の小学校に導入された。そして偶…
人口350万人の国が、電力の98%を再生可能エネルギーに変えた ウルグアイは南米の小国だ。人口約350万人、面積は日本の半分ほど。石油も天然ガスもほとんど産出しない。そんな国が、わずか10年足らずで電力供給の98%を再生…
アルゼンチンには「ボスのいない工場」がある。スペイン語で Fábrica Sin Patrones、略して FaSinPat。パタゴニアのネウケン州にあるこのセラミックタイル工場は、南米最大級のタイルメーカーでありながら…
ウズベキスタンの「マハッラ」── 900年続く、ご近所が行政を動かす仕組み ウズベキスタンには、約9,000のマハッラ(mahalla)と呼ばれる自治コミュニティがある。住民500〜10,000人規模の近隣単位で、住民登…
カリブ海に浮かぶ人口約1,500人の小さな島バーブーダには、世界でもほぼ唯一の土地制度がある。島のすべての土地が住民全員の「共有」であり、誰も売買できない。この仕組みは、奴隷制廃止から約200年にわたって機能してきた。個…
「いちばん多く配った人がリーダーになる」──バヌアツの逆転ルール 南太平洋に浮かぶバヌアツには、富の常識をひっくり返す仕組みがある。北部の島々に伝わる「ニマンキ(Nimangki)」という階級制度では、リーダーになるため…
ブラウザでインドの公式情報やニュースを開いたとき、最初に目が留まったのは制度の名前ではなく、画面の隅に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われている道具、短い告知の一文。遠い国の話のはずなのに、自分の仕事や暮らしで…
科学者を送れば「投票権」がもらえる大陸 南極は、どの国のものでもない。それだけなら知っている人も多いだろう。でも、もう一歩踏み込むと面白い仕組みが見えてくる。南極では「研究基地を建てて、実際に科学者を送り込んでいる国」だ…
国籍は「仕事についてくる福利厚生」──バチカンの仕組み 世界で唯一、「就職したら国籍がもらえて、辞めたら国籍を失う」国がある。バチカン市国だ。面積0.49平方キロメートル、市民およそ670人。この極小国家が採用している市…
内戦で消えた野生動物を「空輸」で取り戻した国 アンゴラには、動物をまるごと空輸して国立公園を再建した実話がある。名前は「オペレーション・ノアの箱舟(Operation Noah’s Ark)」。1975年から…
世界で最も”予測できる嵐”がある場所 ベネズエラ西部、マラカイボ湖の南端に、年間140〜160夜、毎晩9時間ほど雷が光り続ける場所がある。カタトゥンボ川が湖に注ぐ一帯だ。1平方キロメートルあたり年…
フランス大統領とスペインの司教が「共同元首」──アンドラの仕組み ヨーロッパに、国家元首が2人いる国がある。しかも2人とも外国人だ。ピレネー山脈に挟まれた小国アンドラは、フランス大統領とスペイン・ウルヘル司教が共同元首を…
2025年7月1日、ベトナムは行政の「中間層」をまるごと消した。63あった省・直轄市を34に統合し、696あった県(ディストリクト)レベルの行政単位をすべて廃止。社(コミューン)レベルも60〜70%削減。国の地図を文字ど…
アンダマン諸島が証明した「何もしない」という最強の戦略 インド洋に浮かぶアンダマン諸島には、世界で最も過激な政策がある。「絶対に接触するな」という法律だ。北センチネル島に暮らすセンチネル族に対し、インド政府はあらゆる接触…
イエメンには「世界最古の摩天楼」がある マンハッタンのスカイラインが完成するはるか前、イエメンの谷間にはすでに高層ビル群が立ち並んでいた。ハドラマウト渓谷に位置する城壁都市シバーム(Shibam)には、日干しレンガで造ら…
サハラ砂漠の地下に、3,000年前の「水道網」が生きている アルジェリアの南部、サハラ砂漠のど真ん中に、電力もポンプも使わずに地下水を街まで運ぶインフラがある。「フォガラ(foggara)」と呼ばれる地下水路だ。起源はお…
世界のエメラルドの4分の1は、ザンビアの一つの鉱山から出てくる エメラルドといえばコロンビア——そう思っている人が多い。だが今、世界最大の単一エメラルド鉱山があるのはアフリカ南部のザンビアだ。コッパーベルト州にあるKag…
75万個のコンクリートの塊が、レストランやチーズ熟成庫に変わった アルバニアには、国土1平方キロメートルあたり5.7個のコンクリート製バンカーがある。総数およそ75万基。冷戦期の独裁者エンヴェル・ホジャが「いつか来る侵略…
ザンジバルでは「家より先にドアをつくる」 アフリカ東海岸に浮かぶザンジバル島の旧市街ストーン・タウンには、約560枚の彫刻ドアが残っている。木の扉に花や魚や幾何学模様が深く刻まれ、真鍮の鋲が打たれたその姿は、2000年に…
バルト海を行き交う巨大フェリーが、人口わずか3万人の島に「わざわざ寄港する」理由をご存じだろうか。答えは免税だ。フィンランドとスウェーデンの間に浮かぶオーランド諸島は、EUの付加価値税(VAT)域外という特殊なステータス…
「ゾウが村の収入源」——ジンバブエが発明した逆転の仕組み ジンバブエの農村には、ゾウやバッファローが畑を荒らしにくる地域がある。普通なら「迷惑な野生動物」で終わる話だ。ところがこの国は1989年、世界に先駆けてひとつの制…
アフガニスタンが、世界で最も高品質なサフランを作っている。ブリュッセルの国際味覚審査機構による品質ランキングで10年連続1位。イランでも、スペインでも、インドでもなく、紛争の報道が絶えないあの国が「赤い金」と呼ばれるスパ…
シベリアの凍土の下には、大気中のほぼ2倍にあたる約1兆5,000億トンの炭素が眠っている。この巨大な「炭素の金庫」が気温上昇で溶け出せば、気候変動は一気に加速する。ところが、この問題に「動物を放牧する」という驚くほどシン…
地球上で唯一、誰でもビザなしで住める場所 国籍を問わず、誰でもビザなし・許可なしで住み、働ける場所が地球上に1カ所だけある。ノルウェー領スヴァールバル諸島。北極圏の群島に、1920年の国際条約が生んだ「完全オープンな居住…
世界が「脱炭素」に向けてレアアースを求めている。電気自動車のモーター、風力発電のタービン、スマートフォンの部品――どれにも希土類元素が要る。そしてその巨大な鉱床が、人口わずか5万6,000人のグリーンランドの地下に眠って…
世界中のスーパーで当たり前に並んでいるリンゴ。そのすべての原種が、カザフスタンの山に今も生えている。しかもカザフスタン最大の都市アルマトイの名前自体が「リンゴの父」を意味する。地球上で最もありふれた果物の”ふ…
太平洋の8つの小さな島国が、世界のツナ缶の約6割を支配している。しかもその仕組みが面白い。漁業権を「日数」に変えて売る——Vessel Day Scheme(VDS)と呼ばれるこの制度は、資源も軍事力も持たない国々が、巨…
世界で消費されるマグロの約6割は、太平洋島嶼国の排他的経済水域(EEZ)で獲れている。2024年、西部中央太平洋のマグロ漁獲量は過去最高の約305万トンに達し、カツオだけで水揚げ額は約32億ドル(前年比8%増)に上った。…
太平洋の島国にとって、マグロは単なる海産物ではない。学校を建て、病院を動かし、政府予算の最大17%を支える「泳ぐ国家財源」だ。そのマグロが、海水温の上昇にともなって排他的経済水域(EEZ)の外――つまり公海へと移動し始め…
「人生100年時代、これからの時間をどう使おうか」——そう考えたことがある人に、面白い選択肢を一つ手渡したい。ヨーロッパのど真ん中にある国、ポーランドだ。日本脱出チャンネルでは2026年7月24日(金)、この国を入口に「…
人口数千〜数万の太平洋の島国10カ国が、アフリカ大陸より広い海域を3週間で一斉パトロールし、違法操業の疑いがある船を2隻拿捕した。2026年5月の「オペレーション・トゥイ・モアナ(Operation Tui Moana)…
ブラウザで海外の公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 画面…
ブラウザでトンガの公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 画…
ブラウザで海外の公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 画面…
真夜中、パラオのニュースを開いた。太平洋の島々の一次情報を探していると、Pacific Island Timesの記事が目に止まる。「Key Palau reef fish found vulnerable during…
ブラウザで海外の公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 画面…
ブラウザで海外の公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 画面…
ブラウザでグアムの公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 画…
ブラウザで海外の公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 画面…
ブラウザのタブがまた増えた。Pacific Island Timesの見出し、グアム政府の観光ページ、Niueの公式サイト。画面の右端に開きっぱなしのGoogleマップには、小さな点が散らばっているだけだ。太平洋の広さに…
Matangi Tongaの画面を開いた。2026年5月22日付の短い記事が目に止まる。「Australia to back electrification at COP31」。オーストラリアとトルコが、気候変動サミット…
Matangi Tongaのニュース画面を開いたまま、手が止まった。「Australia to back electrification at COP31」。オーストラリアとトルコが2026年の気候変動サミットでEV推進…
画面の隅で、Matangi Tongaのニュースが開いたままになっている。2026年5月22日付。オーストラリアとトルコが、次の気候変動サミットで電気自動車の推進を加速させる方針を示した、という短い記事だ。 一見すると、…
ストックホルムの地図を開いたまま、僕はしばらく動けなかった。島と島の間を縫うように走る赤いフェリー路線の上に、30人乗りの小さな船が貼り付けてある。Candela P-12 Shuttle。時速25ノット、航続40海里。…
11年前、あるnoteにこう書かれていた。「個人用の水中翼船! 波が静かなところだったら楽しいだろうなぁ」。それだけだ。続きもなければ、なぜその投稿をしたのかの説明もない。その横には、Boeing 737のシミュレーター…
ロンドンのオフィス街、ランチ時のサンドイッチショップの列。前に立つ男性が、湿ったコートの袖をまくりながらスマホを覗き込んでいる。画面には、表計算ソフトのような堅い書式のファイルではなく、手書きに近い丁寧な文章が映っていた…
ブラウザでオマーンの公式情報を開いたとき、最初に気になったのは制度名ではなく、画面の端に残る小さな具体物でした。人が集まる場所、使われる道具、短い告知文。遠い国の話なのに、自分の仕事でいつも詰まる問題とどこか似ている。 …
モニターの光だけが頼りない夜の編集部で、僕はルワンダの地方行政区画を映した地図を拡大していた。スクロールのたびに、日本語の「地域運営」という言葉が持つ重苦しいイメージが、少しずつ剥がれ落ちていく気がした。 日本の会議室で…
パプアニューギニアの地図を拡大した。右上の方にある、点のような島——ブーゲンビル。自治政府の公式ページを開くと、静かなデザインの画面に「How ABG Works」というメニューが並んでいる。議会、大統領、行政府、資源管…
「どこにいるの?」 そう訊かれて、僕は曖昧に「ポルトガル沖、千キロぐらいかな」と答えた。本当なら「大西洋上」で十分なのに、海の上では距離や方角が妙に気になる。7日間、どこの陸にも触れずに進むクルーズ船のデッキで、地図を開…
インドの山奥へ、投資家や事業家の友人たちと車で向かった。片道8時間。舗装が途切れ、車は穴を避けながらゆっくり進む。途中で見つけたのが、立派なアボカドの木だった。 「日本なら1個200円。5個で1000円、10個で2000…
地図アプリで世界中の街並みを見られる時代になっても、海の上はなぜか「空白」のまま表示される。どこまでも青いだけで、何もない場所として扱われる。でも、本当にそこは空白なのだろうか。 ポルトガル沖1000キロ。陸地から遠く離…
ウランバートルから飛行機で西へ二時間。窓の外の緑が消え、茶色い大地が果てしなく続き始めた頃、機体はウルギーの小さな空港に降りた。 タラップを下りた瞬間、空気が変わった。乾いた風が頬を叩き、視界の端から端まで地平線しかない…
サントメ・プリンシペの投資ポータルを開いた。画面に並ぶプロジェクト名の一覧。その中に「REVIVE ROÇAS e Áreas Naturais」という行があった。ロサ——旧プランテーション施設を、エコツーリズムの拠点に…
南太平洋の小さな島、ニウエ。2008年に移り住んだ日、空港の外に出た瞬間、潮の香りと熱気が一気に押し寄せてきた。舗装された道を車で走ること10分、すでに国の中心部だ。首相府も役場も、みんな歩いていける距離。この島で数年過…
「観光客は来るけれど、地元の小さな宿や食堂にはお金が落ちない」。小さな宿を作りたい人、観光地で地域に還元する仕組みを考えている人なら、一度はぶつかる壁です。大資本のリゾートだけが潤い、街角の商店や案内人は蚊帳の外——そん…
「この野菜、どこの誰が育てたものだろう」 八百屋の前でふとそんなことを考えたことはないだろうか。産地は書いてある。でも、その種がどこから来て、誰の手を経て、どんな土で育ったのかまではわからない。 私たちは食べものを、単な…
森下さんがデスクでスマホを開いたのは、15時過ぎのことだった。保育園のLINEグループに「本日、お迎えは通常通りでお願いします」と流れてきただけなのに、彼女の指は止まる。上司に「時差出勤を検討させてほしい」と言うべきか、…
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