スーダンのアカシアの樹液は、米国の包括制裁をただ一つだけ通り抜けた——「代わりがきかない」の作り方
米国の包括制裁を、ただ一つだけ通り抜けた産品がある 1997年11月、米国はスーダン産のあらゆる物品とサービスの輸入を禁じた。情報や報道資料以外に例外はないはずだった。ところが実際には、その後…
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米国の包括制裁を、ただ一つだけ通り抜けた産品がある 1997年11月、米国はスーダン産のあらゆる物品とサービスの輸入を禁じた。情報や報道資料以外に例外はないはずだった。ところが実際には、その後ほぼ17年にわたって、たった一つの産品が合法的に入り続けた。アカシアの木の樹液を乾かしたもの——アラビアガムである。UNCTADの報告書は、これを包括的な貿易制限から実質的に免除された唯一の産品だったと記録している。 理由は政治ではなく供給だった。…
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08ALL REPORTS
米国の包括制裁を、ただ一つだけ通り抜けた産品がある 1997年11月、米国はスーダン産のあらゆる物品とサービスの輸入を禁じた。情報や報道資料以外に例外はないはずだった。ところが実際には、その後…
カナダの商業ラジオは、流す曲の割合を法律で決められている。ポピュラー音楽のうち35%以上は「カナダ産」でなければならない。好みの話ではなく、免許の条件だ。 この仕組みがおもしろいのは、「国産を…
世界でいちばん森が残っている国はスリナムだ。国土の約93%が熱帯林で、その大半が伐採も採掘も農地転換も受けていない原生林。蓄えている炭素は9億トンを超え、排出より吸収が多い「炭素の吸収源」とし…
世界で一番おもしろい「改訂履歴」は、カメルーン西部の町フンバンに残っている。1896年から1918年までのあいだに、ひとりの王が自分たちの言語を書くための文字を、6回も7回もつくり直した。初版…
世界で唯一、通貨をゼロにした経験を持つ国が、いま「通貨に縛られない決済網」を持っている。カンボジアの話だ。自国通貨が信用されないという最大の弱点を、消そうとするのではなく設計条件として受け入れ…
他人の森に入ってブルーベリーを摘み、それを売っていい スウェーデンで一番面白い仕組みは、森の入口にある。私有地であっても、誰でも歩いて入っていい。野生のブルーベリー(正確にはビルベリー)やコケ…
ブルンジでは、太鼓を叩くのに国の許可がいる。2017年10月20日の大統領令で、太鼓隊は文化省に登録することが義務づけられ、公式行事の外で演奏するには省の許可が必要になった。私的なイベントで叩…
スイスで一番面白いのは時計でもアルプスでもない。値札を、決める人の手が届く場所に置いてあるという設計だ。ゴミを捨てる瞬間、家を建てる瞬間に、コストが目の前にある。そして「そこがずれた時に何が起…
アフリカ映画の最高賞は、海を持たない内陸国の首都で決まる。ブルキナファソのワガドゥグだ。2025年3月1日、第29回FESPACO(ワガドゥグ全アフリカ映画・テレビ祭)の最高賞「エタロン・ドー…
シリア北部アレッポの石鹸産業は、内戦で工場をほぼ全部失った。それでも「アレッポ石鹸」という商品は市場から消えなかった。この産業の価値が、建物ではなく職人の手と「アレッポ」という地名に載っていた…
2026年1月1日、ブルガリアがユーロを導入して、ユーロ圏21番目のメンバーになった。面白いのは換算レートだ。1ユーロ=1.95583レフ。この数字は導入にあたって新しく計算されたものではない…
2026年1・2月期の統一発票くじで、台湾・屏東県のファミリーマートで切られた39台湾ドルのレシートが、最高賞の1,000万台湾ドルを当てた。買ったものはお茶2本。台中のPX Mart(全聯)…
ブルネイという国は、1967年から今日まで、自国の金融政策を自分で決めていない。決める力を奪われたのではなく、「シンガポールが決めたものに乗る」という選択を、59年間続けている。 そしてブルネ…
世界でいちばん電気を安く売っている民間の電力会社は、ヨーロッパの平野にも、中国の工業地帯にもない。タジキスタン東部、標高数千メートルのパミール高原にある。平均で1kWhあたり3.25米セント。…
サンパウロ州では、レジで「レシートをください」と頼むと、その店が納めた税金の一部が自分の残高に戻ってくる。おまけに毎月、最高賞金100万レアルの抽選券までついてくる。景品めいた制度に見えるが、…
世界でたった一か所しか採れない鉱物を持っている国がある。タンザニアだ。タンザナイトという青紫の宝石は、キリマンジャロの麓にあるメレラニ(ミレラニ)の丘陵でしか産出しない。米国宝石学会(GIA)…
ボツワナでは、一年でいちばん乾いた季節に水が満ちる ボツワナ北部のオカバンゴ・デルタは、雨の降らない乾季に洪水が来る。雨季だからではない。半年前によその国に降った雨が、ようやく歩いて到着するか…
タイでは、電話番号がそのまま「口座の住所」になっている タイで一番面白いものは、寺院でも屋台でもなく、お金の宛先の書き方だ。この国では、銀行口座を指すのに口座番号を使わない。自分の携帯電話番号…
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人口1,620人の島が、自国の1,200倍の海を「売らずに稼ぐ資産」に変えた。南太平洋の小国ニウエが設計した仕組みは、小さなプレイヤーが資源を守りながら収益を生む型として、そのまま使える。 ニ…
ラテン文字とキリル文字で、形が同じ文字は7つしかない ボスニア・ヘルツェゴビナの車のナンバープレートには、A・E・J・K・M・O・Tの7文字しか使われない。この7文字は、ラテン文字とキリル文字…
酸素が3〜4割少ない土地で、チベット人の血は濃くない これがこの話で一番面白いところだ。チベット高原は平均標高4,500mを超え、空気中から取り込める酸素は平地より3〜4割少ない。そこに人が住…
今日の一番面白い発見はこれだ。ボリビアは、国の重心をわざと二つに割っている。行政・立法・選挙の各機関が置かれる「政府所在地」はラパス、憲法上の首都で司法の座はスクレ。しかも最大都市で工業の中心…
世界でいちばん割り切りのいい通貨設計をしている国のひとつが、東南アジアの東端にある。東ティモールだ。この国は米ドル紙幣をそのまま使いながら、硬貨だけは自分で作っている。しかも「どの額面を硬貨に…